作品の感想を考察で裏付けるブログ

というのは名ばかりの、あまりにも煩雑なブログ

天元突破、グレンラガン!俺達を誰だと思ってやがる!!

言うことなし。最高。

タイトル通りグレンラガンの記事です。

実を言うと今まで敬遠して見てこなかったんですけど、昨日なんとなく観始めました。暇だったんで。

いやはや、まさか1日で観終わるとは思いませんでした。

最高。マジでよかった。

一番好きなアニメはギアスなんですけどそれに迫るくらい面白かった。

結構正反対みたいに語られることの多い2作品ですけど本質は同じだと思ってます。

世界のルールを、ぶち壊す。

自分の運命を、掴み取る。

そういうことです。

 

一番好きなキャラは、悩んだ末にシモンですかね。ヨーコとヴィラルもかなり好きですが。

ヴィラルはかなり丁寧に描かれていて、シモンとグレンラガンに乗り込むシーンは一番好きなシーンかもしれません。

ヨーコに関しては、正直そこまで扱いが良かったとは思いません。

もっと戦闘の見せ場があってよかったと思うし、カミナを失ってから立ち直るまでももっと丁寧に描けたと思う。

シモンとの関係についてもです。

ただそれを差し引いても大好きですね。

かっこよくて、かわいくて、報われないヒロイン。最高。

あわよくばシモンとヨーコにくっついて欲しいなとずっと思っていたんですけどね。

でもニアを助けに行くっていうモチベーションをシモンに与えるためにはヨーコとくっつくのは都合が良くないんでしょうがないかなと。

そしてシモンはただただ最高。

運命に翻弄されながらも打ち勝ち続ける強さは尊敬せずにいられない。

序盤の情けなさからよくここまで来たなと何度も思いながら見ていました。

終盤なんてまさにカミナが乗り移ったかのような気合いを連発してましたからね。最高の主人公ですよ。

 

あとグレンラガンは思想がいいですね。

自分の運命を自分で切り開く。

自分達より上位の存在を打倒する。

螺旋という概念。気合い。進化。

全て私の思想とマッチしていて問題なく体に馴染んできました。

でもこういうところが観る人を選ぶポイントなんだろうなと思います。

正直螺旋とか回転についてなんて考えたことのない人がほとんどだと思う。

ただそれは重要なことです。

この宇宙は確かに回転が大事なんですよ。地球も、月も、銀河も回転しているでしょう?

回転を循環とか円環と言い換えてもいい。水も、血も同じところをぐるぐると巡る。

DNAも螺旋ですし、原子自体が原子核の周りを高速で回転している。

何か回るという概念はこの世の真理にも近い現象だと思いませんか?

少なくとも私はそう思っています。

そしてそれを進化の原動力にしたことがグレンラガンの着眼点の鋭さですね。

アンチスパイラルっていうのは、ID論者みたいなもの。自分たちの限界を、何者かによって定義されていると思い込む。

しかし対する螺旋力っていうのは、ダーウィニズムじゃない。

ダーウィニズムは結局のところある程度のニヒリズムを内包していますからね。

そこをID論者に狙われているわけですし。

そうではなく、螺旋力は意思の肯定です。

今、自分に自由な選択の力があり、未来を作っていけるんだという極めてポジティブな思想です。

これに私は諸手を挙げて賛同します。

なぜなら、もし自由意志が存在しないのなら、考えるだけ無駄だからです。

私達にできるのは、自由意志と自由選択が可能であることを信じて、そこに最善を尽くすだけです。

これはニヒリズムにも同じことが言えます。

つまり簡単に言えば「明日に怯えて、今を後悔したくない」ってことです。

形而上学的な命題を解き明かせなくたっていい。

だってそれを解き明かすことはゴールじゃない。スタートでもない。

ただいい地図が手に入るってだけ。

結局は本当の意味で証明するには、行動を以ってしかない。

だから今動き出す。考える前に。

これがグレンラガンの思想だと、私は思います。