私の萌えの原点、ケロロ軍曹
ケロロ軍曹と出会ったのは小一のときだった。
本屋に行っても三巻しかなくて仕方なく一、二巻より先に買ったのを覚えている。
ああ、今でもすぐに脳裏に描き出せる。最初に収録されている623のラジオをジャックする話を。
夏美が必死に聴いているのを邪魔して棒状に丸められた布団でぶっ飛ばされるケロロ達。
ジャックされた放送を聴いていた一般人の意外な好印象が垣間見えるラストシーン。
全てが高いレベルでまとまっている。
ケロロこそが私に萌えとシュールを教えた作品であることに疑いはない。
あの作品の萌えはなんと言っても夏美。一巻一話からガンガンにお色気要素全開である。
あんなエロい漫画をよく親は買い与えてくれたなと思う。本当に感謝している。
夏美は強く、頭が良く、可憐な最強の女の子だ。そんな彼女だからこそケロロ達宇宙人とも渡り合っていけるのだが、さすがに翻弄されてしまう時もある。
そういう場面で見られるしおらしい彼女の可愛さったらたまらない。
小学生の頃の私なんかに太刀打ちできるわけがなかった。
そしてふと思った。私にとってのそれがケロロだったように、今の子供達にも萌えとの邂逅の瞬間があるはずだと。
そしてその役目はどの作品が一般的に担っているのだろうかと。
若者に大人気のSAOか?誰でも知ってるジャンプ系か?全く見当もつかない。
でも私は、それを教えてくれたのがケロロでよかったと心から思う。
あの頃のような純粋な気持ちで楽しめる作品に、また出会ってみたいものだ。